はじめに:コンセントと照明は「住んでから気づく後悔」No.1
注文住宅の打合せでは間取りや外観に目が行きがちですが、実際に暮らし始めてから「ここにコンセントが欲しかった」「照明が暗い」「スイッチの位置が不便」と感じる方が多いです。
配線や照明は生活の快適さを左右する要素。建築段階でしっかり検討しておくことが重要です。
ポイント1:コンセントの配置と数を計画する
① 家電の「使う場所」から逆算
テレビ・掃除機・スマホ充電など、実際に家電を使う位置を想定して配置を考えましょう。
特にダイニングやキッチンカウンター、ベッドサイドなどは使用頻度が高いので、複数口のコンセントを設置するのが安心です。
② 見落としがちな場所にも注意
- 掃除機用コンセントを廊下や階段に設置
- 玄関の照明・電動自転車充電用
- 外構・庭の照明・防犯カメラ用
- 洗面所・脱衣所にドライヤー・衣類スチーマー用
これらは入居後に増設が難しいため、最初から計画しておくと安心です。
③ 高さと見た目のバランス
リビングなどでは家具に隠れて使えなくなることがあります。
キッチンの電子レンジ用コンセントは高さ注意です。
図面上で家具のレイアウトを想定し、コンセントの高さ・位置を調整しましょう。
ポイント2:照明計画で空間の印象を整える
① 照明の種類を理解する
- 天井全体を照らす「シーリングライト」
- 光の広がりが柔らかい「ダウンライト」
- デザイン性を演出する「ペンダントライト」
- 壁を照らして空間を広く見せる「間接照明」
空間ごとに目的を分けることで、メリハリのある照明計画が可能になります。
② 明るさと光色のバランス
リビングやダイニングは「昼白色〜電球色の中間」がおすすめ。
寝室や廊下は落ち着いた暖色系、キッチンや洗面所は明るめの白色が実用的です。
③ スイッチの位置とゾーニング
スイッチは「使う人が自然に手を伸ばす位置」に配置。特にLDKや廊下は、回遊動線のどこからでも操作できるようにするとストレスが減ります。
最近はスマート照明や人感センサーを取り入れるケースも増えています。
ポイント3:照明とコンセントを“同時に”考える
照明とコンセントの設計は、別々に考えると抜け漏れが発生しやすいです。
例えば、間接照明を設置したのにスイッチが遠い、掃除ロボット用の電源が照明コンセントと共用になっている、など。電気図面は1階・2階を俯瞰して見直すのがコツです。
実例:暮らして実感した「やって良かった」ポイント
- 玄関に人感センサー照明を設置 → 帰宅時に自動点灯で安心
- テレビ裏にマルチコンセントを集中 → 配線がすっきり
- 寝室にUSB付きコンセント → スマホ充電が快適
- キッチンに間接照明 → 夜の雰囲気が心地よい
まとめ:小さな工夫が快適な暮らしをつくる
コンセントと照明は、完成してから変更が難しい部分です。
暮らしを想像しながら「どこで・いつ・何を使うか」を具体的に想定することで、失敗を防げます。
打合せの段階で生活動線をイメージしながら、設計士と一緒に細部まで詰めていきましょう。
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