熊本で注文住宅を建てるとき、全国どこでも通用する家づくりの知識だけでは不十分です。
地震・台風・豪雨・高温多湿といった自然条件に加え、車社会・土地の高低差など、地域ならではの注意点があります。
営業歴11年の経験から、熊本で家を建てるときに必ず押さえておきたい5つのポイントを解説します。
1.駐車場は2台以上を確保|熊本は車社会
熊本では公共交通よりも車移動が中心。夫婦それぞれが通勤用に車を持つケースも多く、最低でも2台分の駐車スペースは確保しておきたいところです。
- 来客用や将来の子ども用の車も想定すると3台分あると安心。
- 駐車位置と玄関・勝手口の動線を事前に確認。
- 外構計画(カーポート・勾配・門柱位置)も同時に検討。
あとから駐車場を拡張しようとすると、給排水や外構のやり直しで余計な費用が発生します。
家の間取りと一緒に駐車計画を立てることが、熊本での家づくり成功のカギです。
2.耐震等級は「3」がおすすめ|地震への備えを万全に
熊本地震を経験した地域だからこそ、耐震性能は最優先項目です。
法律で定められた耐震等級は「1~3」までありますが、最高ランクの等級3を標準仕様またはオプションで選ぶのが理想です。
- 等級3は「消防署や警察署と同等の耐震性」。
- 住宅ローン控除・地震保険料の割引対象になる場合も。
- 設計性能評価書等で根拠を明示してもらうのが安心。
地震に強い家は、家族の命と資産を守る基盤になります。熊本で家を建てるなら、まず耐震等級3を検討しましょう。
3.屋根素材の確認を忘れずに|台風対策も重要
熊本は台風の通り道にもなりやすく、屋根の素材・固定方法も大切なチェックポイントです。
- 軽量な「ガルバリウム鋼板」などは風圧に強くおすすめ。
- 瓦屋根を選ぶ場合は「防災瓦」「全数釘打ち施工」など耐風仕様を確認。
- 雨樋や破風板などの外装部材も強風対策を忘れずに。
実際に台風後に補修依頼が増えるのが屋根まわりです。
見た目だけでなく、耐風等級や固定方法を確認しておくと安心です。
4.断熱性能等級は「5以上」がおすすめ|高温多湿な熊本の気候
熊本は夏場の暑さと湿気が厳しい地域。断熱性能等級5以上を目安に、冷暖房効率の高い家づくりを意識しましょう。
- UA値(外皮平均熱貫流率)は0.6以下が目安。
- LOW-Eガラス・高断熱サッシ(樹脂・アルミ樹脂複合)が効果的。
- 屋根・外壁の色は「明るめ」を選ぶと日射反射効果がある。
気密・断熱がしっかりしている家は、冷暖房費の節約だけでなく、結露・カビ防止にも効果的です。
5.水害リスクがある地域では土地のGLを上げる
熊本では、近年の豪雨で水害被害も多発しています。
購入予定地が洪水ハザードマップの浸水想定区域に入っている場合、地盤面(GL)を上げる計画も検討しましょう。
- 30cm~50cmの盛土でも被害を軽減できることがある。
- GLを上げる場合、隣地との排水計画も要確認。
- 浸水履歴・過去の災害マップを役所で確認しておく。
建物だけでなく「土地の高さ」も家づくりの重要な防災対策です。
まとめ|熊本の家づくりは「地域対策+暮らし方設計」が鍵
熊本は自然災害が多い反面、自然環境も豊かで、工夫次第で快適な家づくりができます。
耐震・断熱・台風・水害・駐車計画の5つを意識すれば、長く安心して暮らせる家になります。
営業としての経験から言えば、後悔しない家づくりは「早い段階で現地確認+仕様の擦り合わせ」が大切。
熊本で家を建てるなら、地域特性に合わせたプランで、暮らしやすいマイホームを実現しましょう。


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