住宅ローンでよくある失敗5選|宅建士が本音で解説

不動産

マイホーム購入で一番大きな悩みが「住宅ローン」です。
ローンは金額が大きく返済期間も長いため、ちょっとした判断ミスが将来の家計に大きな影響を与えます。

私は不動産営業として11年間、数百件のお客様の住宅ローン相談を見てきました。
その中で特に多かった「よくある失敗」を5つ紹介します。

この記事を読むことで、
・住宅ローンでありがちな落とし穴
・無理のない返済計画を立てるポイント
・宅建士の立場から見た現実的なアドバイス

が分かります。これからローンを検討する方はぜひ参考にしてください。

年収ギリギリまで借りてしまう

住宅ローンでよくあるのが「銀行が貸してくれる金額=自分が返せる金額」と思い込んでしまうことです。
実際には、銀行は年収の35%程度まで貸してくれることもありますが、それはかなり無理のある水準です。

👉 生活費・教育費・将来の支出を考えると、返済比率は年収の25%以内に収めるのが安心です。

例:年収500万円

  • 年収の35%=175万円 → 月々約14.5万円の返済
  • 年収の25%=125万円 → 月々約10.4万円の返済

同じ金額を借りても、将来の家計の余裕度はまったく違います。

ボーナス返済を前提にしてしまう

ボーナス払いを組み込むと「月々の返済額が減って楽に見える」ため、多くの人が選びがちです。
しかし、将来的にボーナスが減額・カットされるリスクは十分にあり、その場合は返済が一気に苦しくなります。

実際、私のお客様でも「ボーナス払いができずに繰り上げ返済や借り換えを余儀なくされた」ケースがありました。

👉 ボーナス払いは基本的に使わず、固定給ベースで無理なく払える金額で計画するのが鉄則です。

金利タイプを理解せずに選んでしまう

「変動金利は安いからお得」「固定金利は安心」と、なんとなくで選んでしまうのは危険です。

変動金利:当初は安いが、将来金利が上がると返済額も増えるリスクあり

固定金利:金利は高めだが、返済額が変わらない安心感がある

例:3,000万円を35年借入

  • 変動金利0.5% → 月々約77,000円
  • 固定金利1.5% → 月々約92,000円

この差は大きいですが、金利上昇で逆転する可能性もあります。

👉 「今の支払い額」だけでなく、将来の金利変動リスクも考慮して選ぶことが大切です。

諸費用を見落としている

「頭金+物件価格」で計算してしまい、諸費用を忘れるケースは非常に多いです。

住宅購入では物件価格以外にも以下の費用がかかります。

  • 登記費用(数十万円)
  • 火災保険(数十万円)
  • 引っ越し費用(10〜20万円)
  • 外構・家具・家電費用

👉 合計すると物件価格の7〜10%程度になることもあります。
「頭金+物件価格」でギリギリ組んでしまうと、資金不足に陥る危険性があります。

ライフプランを考えずに契約してしまう

住宅ローンは最長35年にわたる契約です。
「今払えるから大丈夫」ではなく、将来の支出も見据えることが大切です。

具体的には:

  • 子どもの教育費
  • 車の買い替え費用
  • 親の介護費用
  • 老後資金

これらを無視してローンを組むと、将来の家計に大きな負担がかかります。
👉 ファイナンシャルプランナーや住宅営業担当と一緒にライフプランシミュレーションをしておくのが安心です。

宅建士としてのアドバイス

私はこれまで数百件以上のお客様と住宅ローンの相談をしてきましたが、失敗する方の多くは「情報不足」と「計画不足」に陥っています。

  • 借入額は「借りられる金額」ではなく「返せる金額」で決める
  • ボーナス払いに頼らない
  • 金利タイプはライフプランと照らし合わせて選ぶ
  • 諸費用を含めて総額で資金計画を立てる
  • 将来の教育費や老後資金も考慮する

この5つを意識するだけで、多くの失敗を防ぐことができます。

まとめ

住宅ローンは人生で最大の借金です。
「銀行が貸してくれる額」や「営業担当者の言葉」だけで判断すると、将来後悔する可能性があります。

👉 大切なのは、

  • 無理のない返済計画
  • 将来を見据えたライフプラン
  • 信頼できる専門家への相談

を意識することです。
安心してマイホームを持つために、冷静に判断していきましょう。

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